週末の小さな散歩道
週末の朝、特に予定がないと「どこかへ出かけなきゃ」と焦ることがある。でも最近は、近所の川沿いをただ30分歩くだけで、十分すぎるくらい満たされることに気づいた。
川沿いで見つける、小さな季節のしるし
今の時期、川沿いの土手にはコスモスがまだ少し残っていて、風が吹くたびにゆらゆらと揺れている。夏のあいだ元気だったひまわりはもうなくなって、代わりにセイタカアワダチソウの黄色が目立ちはじめた。季節が少しずつ動いているのを、歩きながら体で感じる。
川の水面は朝の光を受けてきらきらしていて、カモが2、3羽のんびり浮かんでいることもある。スマホをポケットにしまって、ただ目の前の景色を見ながら歩く時間は、思っていたよりずっと贅沢だと思う。
パン屋さんのにおいと、帰りのコーヒー
川沿いのルートの途中に、小さなパン屋さんがある。週末だけ開いているそのお店は、近づくとバターと小麦の焼けるにおいがふわっと漂ってくる。毎回素通りするつもりで歩いてくるのに、気づけばクロワッサンを1個手に持っている。
家に帰ったら、コーヒーを淹れる。ドリップで、少しだけ丁寧に。歩いて温まった体に、熱いコーヒーとパン屋さんのクロワッサン。30分歩いただけなのに、なんだかちゃんと「週末をやった」気持ちになれる。
遠くへ行かなくても、いつもの道に季節はちゃんとある。来週末も、たぶんまた歩きに行くと思う。